農吉の日日。

名前はない?!

稲刈りのあとの田んぼには、ひと仕事が終わった清々しさと同時に、活動的な夏が終わって、秋・冬を迎える寂しさも感じます。

でも、ときどき、こんなワクワクする風景にも出くわします。



「これって、何て呼ばれてるモノ?」

…と地域の人に聞いたら、しばらくの沈黙のあと、

「…小人の家?」

…という返答が返ってきました(笑)。

同じ(ような)ものは全国にあるようなのですが、地域によって、呼ばれ方は違うようです。
何て呼ばれてるんでしょう…
「小人の家」ではないと思うんですが( ´艸`)

また、別の方にお尋ねしたところ、

「あれには、どうも『名前はない』らしい」というお答え。

え、そんなことあるんですか?!

…引き続き、リサーチしてみます(笑)。

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10月8日追記



この藁の造形物には、やはり明確な名称は「ない」ようです。

というのも、このものは「歴史が浅い」。
この風景は、稲をコンバインで刈るようになってから見られるようになった、「最近の」ものだったのです。

コンバインが登場する前は、稲は手で刈っており、刈った稲は「ハデ干し」をしていました。

当時、ハデ干しする稲には、籾はついたままでした。
このときに、稲わら部分も一緒に干して乾燥させていましたので、このときは、藁だけを別建てで干す必要はなかったのです。


その後、コンバインが登場して、稲刈りと同時に「脱穀」が行われるようになりました。
機械が、稲わらと籾を、自動的に分けてくれるようになったのです。

さらにこの頃から「乾燥機」も一般的になり、籾を天日干しすることがほとんどなくなりました。



さらに、昔は、わらじ、藁沓(わらぐつ)、藁てぶくろ、蓑(みの)、むしろ、藁ぶき屋根…など、生活のあらゆる場所に使われていた、貴重な資源だった「藁」は、プラスチック他の耐久素材の登場で、すっかり「不要」のものになってしまいました。

ですので、今は稲刈りのときに出る藁は、粉砕してそのまま田んぼに返すのが一般的です。

写真のように、粉砕せずに稲わらだけを干すのは、たいてい「牛を飼っている」農家のみ。
牛の餌や、敷き藁にするためです。



そのようなわけで、この風景は、「昔ながらの」ものではなく、コンバイン登場とともにみられるようになった、比較的「新しい」ものだったのでした。



いろいろ教えてくださいました皆様、ありがとうございました。
このあとも、どうぞご指導くださいませ^^。

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